「英語を学ぶすべての人へ」 > 語源で覚える英単語 |
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語源で単語を覚えるとは? |
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「語源で単語を覚える」とは、ひとことでいえば、「英単語を細かいパーツに分解して、それぞれのパーツの意味を組み立ててその単語の意味を推測する」ということです。 たとえば、日本語の漢字は、偏・旁(つくり)・冠など、色々なパーツで出来ており、それぞれのパーツには、なんらかの意味があります。たとえば、ウ冠のつく字は「家」・「宅」など「家」に関する意味、草冠のつく単語は「花」・「葉」など「植物」に関する意味を持ちます。 英語にも、漢字の偏や旁や冠に相当するものがあります。それらは、単語のどの位置に来るかによって、単語の先頭に来る「接頭語」、真ん中に来る「語根」、末尾に来る「接尾語」の3つに分類されます。「接頭語」、「語根」、「接尾語」などの語源の知識を活用することで、体系的・合理的に語彙を習得することができます。 実際の例を見てみましょう!たとえば、pendという語根を持つ単語をみてみましょう。Pendという語根には、「つるす」という意味があります。ペンダント(pendant)とは首からつるすアクセサリーのことですから、ペンダント(pendant)との連想で、「pend=つるす」ということは覚えられそうです。それでは、pendingという形容詞はどういう意味でしょうか? これは、 pending = 「pend(つるす)」 + 「ing(〜の状態)」⇒「つるされている状態」⇒「何かをつるしたままの宙ぶらりんの状態にしておく」⇒「未決定の、係争中の」 といった意味になります。日本語でも、「その件はペンディングにしておいて」ということがあります。この時の「ペンディング」というのは、まさに英語のpendingから来ています。今度「ペンディング」という言葉を聞いたら、何かがペンダントのように宙ぶらりんになっている状態を想像してみてください。 Pendという語根にsus(下に)という接頭語をつけると、suspendという動詞を作ることができます。ここでsuspendは、 suspend = 「sus下に」 + 「pendつるす」=「つるす、かける」 といった意味になります。また、"The meeting was suspended until next Monday."というと、「その会議は次の月曜日まで、一時中断された」という意味になります。会議をぶらぶらとつるされた状態をイメージすれば、suspendが「一時停止にする」という意味になるのもお判りいただけるでしょうか。 Suspendのつく身近な英単語としては、suspender beltがあります。これは、日本語で言う「サスペンダー」、つまり、「ズボンつり」のことです。Suspender beltとは、肩にかけてズボンを下につるためのものですから、susとpendが使われているのも納得できます。 Suspendに関連したもう1つ身近な英単語には、suspenseがあります。これは、suspendという動詞に-seという接尾辞を付け加え、名詞形にしたものです。Suspenseとは、「火曜サスペンス劇場」でおなじみ、「サスペンス」のことです。ここで、suspenseという単語は、 suspense = 「下にsus」+「pendつるす」+「〜している状態-se」⇒「下につるされている状態」⇒「何かが宙ぶらりんになって、あっちにいったりこっちにいったりする、不安定ではらはらさせる状態」 を意味します。「サスペンス劇場」というタイトルにも、犯人が最後まで誰だか判らず、見ている人がはらはらしてしまうという意味がこめられているようです。 これまでのところを表にまとめると、以下のようになります。
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