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実用英語技能検定(英検) 

データ集 1、利用状況 2、問題構成 3、概要 4、対策  一級一次 (一級合格者はこう点を稼ぐ) 一級二次 5、まとめ インデックスに戻る

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英検データ集

実用英語技能検定(英検)
概要 「聞く・話す・読む・書く」の4技能を、基礎知識から運用能力まで総合的に測定する試験。初歩の5級から最上級の1級まで、7つの級に分かれている。
実施時期 年3回(6・7月、10・11月、1・2月)
価格 級により異なる。
1級 準1級 2級 準2級 3級 4級 5級
7,500円 6,000円 4,100円 3,600円 2,500円 1,500円 1,400円
問題構成 級により異なる。

(例):1級
一次試験
筆記試験:客観形式と記述形式の問題(100分)。
リスニングテスト:(約30分)。

二次試験
個人面接:(約10分)。
得点 一次113点満点。結果は合格・不合格で表される。合格ラインは、一次試験では全体の約70%、二次試験では約60%(1級の例)。
所要時間 約130分
受験者数 国内:266万3,000人(2002年度)
活用できる場所 企業:採用や人事処遇で活用。
教育機関:単位認定、入試優遇。
連絡先 (財)日本英語検定協会
英検サービスセンター
〒162-8055
東京都新宿区矢来町1
TEL: 03-3266-8311

英検公式サイト
(↑ 解答速報や、申し込み方法の詳細などは、こちらから)

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1、英検利用状況

 

 英語検定試験の中ではほとんど知らない人はいないほど有名なものです。日本英語検定協会のホームページによると、入社試験で社員の英語力を測る時、約40%の企業が「英検などの資格試験」を重視しているそうです。また、40%以上の企業が「高校卒業程度」の英語力を期待しているそうですが、これは英検でいうと2級にあたります。

 就職だけでなく、大学入試、高校・大学での単位認定などの英検による「優遇措置」を行っている学校も増えてきています。1999年では約70の大学と約300の高校が英検による単位認定を行っているそうです。また、英検2級以上では大検の英語科目も免除されます。

 年に300万人近い人が受験する英検は、受けておいて決して損はしないでしょう。TOEICの年71万人、TOEFLの全世界でも93万人という数字と比べてみれば、いかに英検がメジャーな存在であるかが判るでしょう。このページの先頭に戻る

 

2、英検問題構成

2004年度第1回試験より、「1級・準1級」の一次試験と、準1級〜3級の二次試験の問題構成・試験形式などが変わります。詳しくは、英検公式サイトをご覧下さい。

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3、英検の概要

 

 多くの人に利用される信頼性の高いテストだけあって、さすがにバランスのとれた内容です。上は英検1級の問題構成なので記述式の主観問題も含まれていますが、5級〜準1級まではすべて選択問題のみです。すべての級にリスニングテストがあり、3級以上には面接式の二次試験もあります。英検は日本人が日本人用に作った英語検定試験であるため、特に日本人にとって間違えやすいような選択肢があることがあります。

 出題されうる英語は幅広く、文学的なものもありますが、特に長文問題、二次試験では「高齢化社会」「インターネット」「環境問題」などトレンディなものが出題される傾向があります。色々な分野について英語で記事を読解・スクラップしておくといいでしょう。準1級までは選択問題だけなので何とか乗り切れるかもしれませんが、1級ともなると英作文、大意要約、リスニングで記述式の問題が出るのでごまかしはききません。

 二次試験についてですが、3級は英文の音読、2級は一枚の絵とそれに関する質問、準一級では4コママンガからストーリーを作り、それに関する質問、一級ではトピックを与えられて1分間で考え2分間のインプロンプト・スピーチ、というように級ごとに形式が異なりそれぞれ特徴があるので、よく把握しておきましょう。

 また、英検は97年にリニューアルされ問題形式などが大きく変わったのですが、リニューアル後の英検はコミュニカティブな英語力の習得ということを重視している、と言われます。それに伴い難しすぎて「非実用的」といわれた1級の語彙・熟語問題が40問から30問に減ったりしました。二次試験でも紋切り型のQ&Aだけではなく、級が上級にいくにつれて「あなたの意見は何ですか?」「あなただったらこの状況でなんと言いますか(仮定法)?」というふうに自分の意見を尋ねられる傾向にあります。このページの先頭に戻る

 

4、英検対策

 

 概要のところでも書きましたが、英検は非常にバランスのとれた試験で準一級・一級レベルになると付け焼刃の英語力では合格は難しいと思います。上級を狙う人はTOEIC・TOEFLの項を参考にしてリーディング、グラマー、リスニングの能力をバランスよく伸ばしていってください。やっぱり英検でもラジオ講座や大学受験の文法書で身につけた英語力は多いに活躍してくれます。英検がTOEIC・TOEFLと最も違うのは、結果が合格・不合格しか出ないためその過程は問われない、ということです。ゆえに、どうしても苦手なセクションがあり勉強する時間をかけたくない時は、逆に得意な分野で点をとって合格ラインに何とか到達することを考えましょう。特に、準一級と一級ではリーディングセクションのみなぜか1問2点です。点数を稼ぐならここでしょう。

 後は、対策本や過去問がたくさん出ているのでそれで形式に慣れましょう。でも、対策本と過去問は使い分けが重要です。『英検教本(旺文社)』のような実力練成問題集は、だいたい本試験より難しいです。どんな問題が出ても余裕を持って本試験に受かる実力の練成を目標にしているからだと思います。だから、その手の問題集をやってみて難しいと感じても、本試験を受けてみたら案外簡単で受かっちゃった、ということはよくあります。難易度が正確に判るのは旺文社の『過去3年完全問題集』のように実際の過去問を見てみることです。年度によって難易度が大きく異なることはないはずなので、だいたいどのくらいの難易度かが判ります。たとえば今3級に受かってるんだけど、今度2級も受けようか、準2級だけにしようか、と迷う人は結構いらっしゃると思います。そのような場合、思いきって上の級も一緒に受けてしまうことを僕はお薦めします。なぜなら、先ほど述べたように教本より本試験はだいたい簡単なはずだし、長文問題のトピックがたまたま自分のよく知っていることだったりしたら、本来の英語力以上の力が出せるものだからです。それにたとえ今回は受からなくても、時間配分など本試験の様子がつかめて次回自信をもって試験に望める、という利点もあるのです。だから、自分には難しいかな、と思うくらいの級でもどんどん受けてしまうといいと思います。

 日本人英語学習者は英検一級合格を最終目標においている人が多いと思います。英検一級は何と130分もの長期戦で、問題構成を見れば判るようにマークシートだけでなく、作文あり、大意要約あり、記述式リスニング問題あり、そして二次試験には即興スピーチが待っている、というそれこそ鬼のように難しい試験です。しかし、対策がないわけでもないので、以下に一次試験と二次試験にわけてその対策をご紹介します。このページの先頭に戻る

 

英検一級一次試験

 ⇒二次試験へジャンプ

1、語彙・熟語 30問

 全30問中20問が単語、10問が熟語ですが特に単語は難しいです。英単語は2000〜3000語知っていれば日常会話には困らない、などと言いますが、一級では10,000〜15,000語レベルくらいの語彙が出るのです。しかし、だからといっていきなりあきらめたりしないで下さい。

 なぜなら、英検一級に受かった人みんながみんなそれだけの単語を知っているかというと、実はそうでもないからです。英検一級の合格ラインは約7割ですが、たとえば98年第2回試験の語彙問題の正答率は、合格者でも約6割でした。つまり、ほとんどの合格者が語彙では合格ラインに達しず、他の読解問題などで挽回した、ということです(事実、読解問題の正答率は合格者では8割を越えていました。他の年度については「一級合格者はこう点を稼ぐ」をご覧下さい)。それに、ご存知のように英検は四択試験ですから、勘で書いてそれが当たってしまうこともあります。他には、答えは判らないけれど、消去法で間違いを消していって残ったものを書いておいたらそれが正解だった、ということもあります。また、その単語自体は知らないものでも、接頭語・語幹などの知識を使って分解したらなんとなく意味が推測できて正答が得られた、なんて場合もあります。Oxford English Dictionaryにはなんと75万語も語彙が収録されているそうです。出題されうる単語すべてを暗記しようと思ったらそれだけで膨大な量になってしまうので、「未知語が出てきたから暗記しなきゃ!」、などと強迫観念にかられて無理に丸暗記しようとする必要はないのではないでしょうか。

 救いは、使用頻度が下がり難しい単語になるにつれて、ラテン語・ギリシア・フランス語起源の語が増えてくるため、接頭語・語幹・接尾辞に分解して意味を推測する方法が使えることが多い、ということです(「語源で覚える英単語番外コラム」参照)。英検一級に出題されるような単語はまさしくこのカテゴリーにあるのです。だから、英検一級を目指される方はまず語源の知識を体に染み込ませ、未知語を推測する力を養う、ということが効果的なのです。

 

2、3、6 長文問題 マークシート 2点×20問、大意要約 10点×1問

 

 一次試験の全得点の約40%はこの長文問題が占めます。また、合格者の長文問題正答率が8割を越えている(98年第2回)ことからも判るように、合格する人はここを多いに得点源としているのです。TOEICの項でも少し触れましたが、TOEICのリーディングが大学受験の文法知識と普段からのラジオ講座の積み重ねでどうにかなるのに対して、英検一級ではそうもいきません。英検一級対策としてJapan Timesなどのやや難易度の高い英字新聞や、Newsweek、Timeなどの週刊誌を購読している人は多くいます。もしきちんと読みこなす自信があれば、是非購読してみるとよいでしょう。週刊誌は一冊ごとに買うよりまとめて定期購読すれば5〜6割くらい割安になります。また、タイムを本格的にやろうと言う人は、「タイムマラソン(アルク)」などの講座がいいでしょう。CD付なのでリスニングにもいいですし、語彙の解説もあるのでリーディングと共に英検一級にでできそうな語彙も一緒に学べます。

 体験談を話すと、僕は別に英検一級用に新聞や雑誌を購読したりはしませんでした。今は、インターネットを使えばお金をかけずにリーディングの勉強が可能だからです。たとえば、NewsweekTimeともにオンラインで最新号の記事が読めますし、朝日毎日読売)、日経などの主要な新聞はホームページで日本語、英語ともにニュースを配信しています。たとえば朝日新聞を家で購読している人は、英語版の朝日新聞の英語版等をホームページで読んでみて、自分が日本語で読んだ記事が英語でどう表現されているかを見てみると大変いいリーディングの勉強になります。他にも、CNNABC NewsThe Japan Times週刊ST等とにかくインターネットがあればリーディングの素材には事欠きません。ポイントは、自分のお気に入りのページを1つ見つけてそこを丹念に読むことです。浮気ばかりしていたら色々な英語を「見る」ことはできますが、「読む」訓練にはなりません。

5、英作文 1問10点

 

 「和文英訳問題」はリニューアル前は大変込み入った高度な内容の日本語を英語にしなくてはなりませんでしたが、今ではなぜか手紙形式の文を英語にする、という設定です。たとえば感謝状とか依頼文のようなものです。そんなに複雑な概念ではないですし、英文レターの書き方などの本を参考にすればいいでしょう。インターネットに接続できる環境なら海外にメル友を作れば英語で手紙を書くいい練習になります。もし相手が熱心なネイティブだったら、「文法的な間違いやぎこちない表現を直してください」といえばいちいち指摘してくれるかもしれません。でも、あまり求めすぎてはいけませんし、長続きしないで終わってしまう可能性もあります。

 本当に自分の英文を添削してもらいたいなら、インターネットにはいくつか有料の添削サービスがあるのでそこを利用するようにしましょう。

 

リスニング

 

 これはラジオ講座を使った学習の積み重ねでこなせると思います。Part IIIではかなり長めのインタビューと英文が出てきます。「NHK英会話」では第3・4土曜日にラジオ・ジャパンで放映されたインタビューがそのまま放送されますが、僕の受験した感触ではふたつの難易度は同じくらいでした。「NHK英会話」のインタビューが細部まできちんと聞き取れるようになれば、リスニングについては英検一級に挑戦できるという目安と考えて良いと思います。

 また、最後の4問は記述式で答えを書きますが、1問3点なので合計12点もかかっていることになります。2時間以上の長いテストの最後なので疲れ果てているかもしれませんが、スペルや文法ミスはもちろん減点の対象になります。ここでとりこぼして1点差で落ちてしまったりしたら、それこそ後悔しても取り返しのつかないことになります。最後まで気を抜かずに頑張りましょう。

英検対策にお薦めの教材については、こちらをご覧下さい!。

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英検一級二次試験

 ⇒一次試験へ戻る

 一級の場合はまず1〜2分簡単な自己紹介程度の会話をし、その後指定された5つのトピックから1つを選び1分間で準備をし、2分間のスピーチをします。その後数分間のQ&Aがあるのですが、面接官が2人いて受験者は一人なのでQ&Aというよりディスカッションのようなものになります。

 最も難しいのはスピーチの部分です。タイトルの選択肢が5つしかないため、その5つの内に自分に馴染みのあるトピックがなかった場合、英語力がいくらあったとしても何も言えずに落ちてしまう可能性もあります。

 頻出されるトピックを以下にまとめてありますので、これを参考にして普段から2分程度のスピーチを即興でする訓練をしておくようにしましょう。

英検一級二次試験頻出トピック

上のトピックをどのように制覇すればよいかは、TWEのページの「英検・TWE・国連英検に役立つネタのストックの仕方」という項に書いてあります。そちらをご覧下さい。

 僕はいきなりスピーチをしようと思っても何も思い浮かばなかったりするので、まず幾つか2分くらいのスピーチ原稿を書く練習をしていました。それから、MDとマイクを用意して、ストップ・ウォッチで時間を測り、一人でマイクに向かってスピーチを吹きこんだりしました。

 スピーチは2分間と短いので、@自分の主張→Aサポート(理由や具体例など)→Bサポート→C主張の繰り返し、あるいは、@自分の主張→Aそのdisadvantages→Bそのadvantages→C主張の繰り返し(ここでadvantagesの方がdisadvantagesより大きいことを言う)というstraightforwardな構成がいいと思います。こういうスピーチを幾つか作ったり吹きこんだりしている内に、感じがつかめてくるでしょう。そうすれば、どんなトピックでも即興でこのパターンにあてはめていいスピーチができるようになると思います。スピーチの構成については、TOEFLの小論文試験TWE対策 のところも参考になると思うので、そちらもご覧下さい。

 確かに18項目にもわたる頻出トピックを全部カバーするのは大変なことですが、そっくり同じのが本番で出たら合格は確実ですし、そうやって「話せる」トピックのバリエーションを増やしていくと外国人と会話する時はもちろん、TWEや国連英検などの作文にも対応できるようになると思うのでがんばりましょう!。普段外人と話す機会がなくて面接などで予想外の事をきかれると緊張して答えられない人は、英語でチャットをしておくといいかもしれません。確かに書くのと話すのでは違いますが、高いお金を払って英会話学校にゆくよりは安上がりです。二次対策では「目指せ英検一級」というページがお薦めです。普段どのような教材でどのような準備をすればよいかということから、実際の面接試験がどのように行われるかまで詳しく把握することができます。

  また、英検に2次対策につきましては、こちらもご覧下さい。

All About TOEIC・英語検定

 もご覧下さい。

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5、英検のまとめ

  以上が英検の傾向と対策でした。他の級は過去問や教本を見れば大体傾向がつかめると思うので、英検一級を中心に対策を書いてきました。一見難しい英検一級でも、語源によるボキャビル、インターネットを使ったリーディング・ライティング学習、NHKのラジオ講座などにより突破のきっかけがつかめる、ということが判ったのではないでしょうか?。また、英検は受験者も多くそれだけ情報も多いので、インターネットで英検受験者の集まるところに行けばたくさんの情報が入手できるはずです。例えば、「英検学習ルーム『英検一級への道』 などがあります。貴重な体験談が読めるので是非活用してみるといいでしょう。

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