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わたしがラジオ英語講座を薦める理由

 英語学習法で一番お薦めするのがNHKのラジオ番組を使った学習法です。僕自身、自分の英語力のほとんどの部分(特にリスニング・スピーキング・ライティング)はこのラジオ講座によるものが大きい、と考えているからですここではラジオ番組を使った英語学習がなぜ効果的なのか、その理由を述べたいと思います。ラジオ番組が効果的な理由としては、以下の5つのものがあげられるでしょう。

1、とにかく安い!

 一番に魅力はなんといっても値段がリーズナブルなことだと思います。聴くだけならもちろんただだし、テキストは月に一冊350円〜370円くらいです。英語学校に行こうとしたらだいたい25万〜50万円位かかりますし、海外に行くのも何十万とかかるのを考えたらほとんどただみたいなものでしょう。それでも、NHKのラジオ番組は上手く使えばそれこそ英検一級ぐらいの実力をつけられるとても質の高いものです。そんなにいい教材が月に400円もかからず活用できるのだから、これを利用しない手はないでしょう。

 

2、継続的に英語に触れられる!

 日本で普通に生活していると、とにかく英語に触れる機会がありません。だから、英語を習得するには「とにかく英語をたくさんインプットすることだ」と言われます。それも、週に一回くらい英語に触れていただけではたいした効果はないでしょう。つまり、継続的に英語に触れる環境を自分自身で作り出す必要性があるのです。その点、ラジオ番組だったら毎日放送をしているので聴いているだけでその目標を達成することが出来ます。しかも、決まった時間にラジオのスイッチをオンにしさえすれば、向こうの方から勝手に英語が流れてくるのです。わざわざ自分で教材を探す手間をかける必要がないので非常に手軽だといえます。こんなに楽に質の高いインプットが手に入るのだから、苦もなく毎日続けることが出来るでしょう。

 それにラジオ番組はせいぜい1日15分〜20分くらいの長さです。いくら忙しくて時間がないとは言っても、その程度の時間なら絶対見つけられるでしょう。別に机に向かっていなくても構いません。番組を録音しておいて通学・通勤途中の道で聴き、電車の中ではテキストを取り出して広げる、といったようなことをすれば簡単に時間が見つかるはずです。つまり、ラジオ番組なら今のままのライフスタイルを維持しつつ、その中に英語に触れる時間を簡単に組み込むことが出来るのです。そういう手軽さゆえに、ラジオ番組を使えば継続的に英語に触れる習慣ができ、1年、2年後にはものすごい量の英語のインプットが蓄積されているはずです。

 

3、自分のレベルにあった英語に触れられる!

 いくら英語をインプットすることが大切とはいえ、レベルが低すぎたり高すぎたりしては何の意味もありません。たとえば、中学一年生にいきなりCNNニュースとかを見せても何も判らないですよね。その点、ラジオ番組なら自分にあったレベルの番組を選ぶことができます。中学一年生向けの「新基礎英語1」から、基礎的な文法事項が判った幅広い人にお薦めの「ラジオ英会話」、そして聞き取れるようになれば英語習得にかなり近づいた証拠と言える「ビジネス英会話」まで全部で6番組もあります。通信講座なんかだとはじめに何ヶ月分も払ってしまってから「やっぱり自分には難しすぎた」と気づいても取り返しがつかないことが多いのですが、ラジオ番組なら乗り換えも非常に簡単です。ただラジオのスイッチを入れる時間帯をずらせばいいのです!。

(註:上の番組名は、2002年度現在のものです。最新の番組編成に関しては、NHKのホームページをご覧下さい)

 

4、どうしてそういう意味になるのか丁寧に解説してくれる!

 インプットインプットと言っても意味が判らないものをただ聞き流していても判らないものは判らないままで流れて行ってしまうので英語の勉強にはなりません。たとえば、日本語でも般若信経なら何千回聴いても誰かが解説してくれない限りほとんど理解できないと思います。英語なら尚更です。判らない英文は何回読んでも何回聴いても判らないままで、結局英語習得には役に立ちません。自分で衛星放送で英語のニュースを見たり、洋書を買って読んでみるのはとてもいいことですが、判らないものは判らないままで終わってしまう危険性もあります。ラジオ番組ならそのような心配は要りません。

 まず番組を聞いて英語が聞き取れなかったとしても、テキストを見ればすべて本文が書いてあります。もし英文を読んで意味が判らないところがあっても、日本語訳を見れば疑問は解消されるでしょう。それに番組ではただ英語のダイアログを流すだけではなく、その解説もきちんとしてくれることになっていますので、未知語の用法・ニュアンスから新しい文法事項まで確実に記憶に定着させることができるでしょう。つまり、ラジオ番組ならせっかくのインプットを消化不良のままで流してしまう、という結果には決してならないのです。英語のテキスト・日本語訳・講師の説明という3段階のサポートで、すべての英語を「理解可能なインプット」として消化し、自分のものにすることができるのです。

 

5、あなたには仲間がいる!

 ただし、ラジオ番組を使った英語学習と言うとどうしても一人孤独な独学、という印象があります。それは確かにあるでしょう。かくいう僕もMDを聴いてそれにあわせてぶつぶつつぶやきながら通学路を歩いていたところを友達に見られてしまったことがあります……。どうしても暗いオタクなイメージがつきまといます。

 でも、ラジオ番組を使った英語学習はあくまでも「自主トレ」に相当するものだと思ってください。ネイティブ・スピーカーや他の英語学習者と話したりすると、相手の色々いいものを吸収することができます。でも、その前に自分自身の英語力がある程度に達していないと、相手の言うことを正しく理解したり自分の意思を正しく伝えることはできないはずです。その為にこのラジオ番組を使った学習をするのだと考えてください。他流試合にはしっかり基礎体力をつけてから臨みましょう!、ということです。

 また、インターネット上にはこういったラジオ番組で地道に学習を続けていらっしゃる同志の方がたくさんいらっしゃいます。たとえば、英語征服というホームページは主に「やさしいビジネス英語」というラジオ番組で勉強をしている人のメールマガジンやメーリングリストがあり、非常に有益な情報交換がなされています。勉強会もたまに開かれているそうです。自分と同じ目標を掲げて努力している人がいる、と知るだけでもだいぶ孤独感から解放されるでしょう。それでは、みなさんもいつの日か英語を自由自在に操っている自分を想像しながら、NHKラジオ講座を活用して自主トレに励んでください!。

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