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英語修辞学とは?
Elocutio Device(雄弁なスピーチをするためのstylistic devices)
Dispositio(目的に合わせたスピーチの効果的な構成法)
しかし、Duke大学DeanのStanley Fishは、そのものずばり”Rhetoric”という論文の中で、そのようなレトリック認識は、「この世には絶対的な真実が存在し、その真実を伝えるために人々は言葉を使わなくてはいけない」という”philosophical point of view(哲学的世界観)”によるものである、と主張します。つまり、この世に絶対的な真実が存在するという哲学的な前提があるからこそ、レトリックは「真実を虚偽にし、虚偽を真実に」するものである、という理論が成り立つわけです。
一方でFishによれば、西洋史の流れの中には哲学的世界観とは逆に、絶対的な真実の存在を否定する”rhetorical point of view(修辞学的世界観)”という世界観も存在しています。修辞学的世界観を信じる人たちは、「絶対的な真実は存在せず、人々が有益であると思う認識こそが真実となりうる。そして、人々はその認識を真実として伝えるために言葉を使わなくてはいけない」と考えています。つまり、絶対的な真実の存在を否定する彼らには、修辞学者は「真実を虚偽にし虚偽を真実にする」という理論は成り立たないことになります。
古代ギリシアの時代から1900年代までの西洋思想史を概観した上で、Fishは、「西洋思想史の歴史とは、これら2つの哲学的世界観と修辞学的世界観との対立の歴史であった」と結論付けます。この論文の作者のFish自体は修辞学的世界観を信じる修辞学者なのですが、僕の履修したゼミの教授はFishのもとで修辞学を学んだため、やはり修辞学的世界観を信じています。彼らのような修辞学的世界観を信じる人たちには、言葉とは自分の認識が真実であることを証明し、それを相手に伝えるための重要な手段です。ゆえに、そのような重要なツールである言葉を操る能力、すなわちレトリックを彼らは研究するのです。
また、明快で効果的な言葉を使うことができれば、自分の認識が多くの人に真実として受け入れられる可能性も高くなるので、レトリックの研究とは、明快で効果的な言葉を使うための方法論の研究である、と言い換えることができるのです。僕の履修したゼミの授業では、この修辞学的世界観を前提に、自らの認識を真実として伝えるために不可欠なレトリックを理解し、習得・実践するための訓練をしました。また、そのゼミとは別に公共演説の授業も僕は履修したのですが、その授業はいわばスピーキング版レトリックのスキルを習得することに重点をおいた授業でした。
それら2つの授業で学んだことは、ライティングやスピーキングを通して自分の意見を英語で表現したいという方にはとても有益な情報だと思うので、このページではそんな英語修辞学について僕の学んだことを公開していきます。まだアウトラインしかできていませんが、これから更新してゆく予定ですのでどうぞご期待ください。
Dispositio(目的に合わせたスピーチの効果的な構成法)
Anaphora(首句反復)
Epistrophe(脚句反復)
Alliteration(頭韻)
Chiasmus
Tricola
Asyndeton
Polysyndeton
Antithesis
Accumlatio
Apostrophe
Figure of sounds
Figure of thoughts
Irony
Rhetorical Questions
Simile
詳しくは、英語でコミュニケーション、「第2のケネディになる方法」をご覧下さい。
(Ryan “Classical Communication for the Contemporary Communicator”による)
自らの事実認識を真実として相手に伝えるためには、自分の認識が論理的に正しいことを証明しなくてはいけません。そこで、修辞学を学ぶ上でreasoning(論理的思考)能力を鍛えることがまず不可欠です。
Dialogue or Discussion
Induction
Analogy
Deduction
n Syllogism
n Enthymeme
Conjecture
Definition
Cause/effect
Evaluation
Proposal
Faulty (hasty) Generalization
Begging the Question
Faulty Analogy
Equivocation
The “Red Herring”
Argumentum ad hominem
Argumentum ad populum
Post hoc, ergo propter hoc
(Corbett “The Elements of Reasoning”による)
Topical organizational pattern
I. Introduction
i) Attention material
Establish commonality/ compliment audience/ reference to occasion/ reference to place/ humor/ quotation/ preceding speaker
ii) Adjusting material
II. Discussion (clear main heads & transitions)
III. Conclusion
Present challenge/ quotation/ summary/ illustration/ round-out-thought
Problem-solution pattern
I. Introduction
i) Attention material
Establish commonality/ compliment audience/ reference to occasion/ reference to place/ humor/ quotation/ preceding speaker
ii) Adjusting material
II. Discussion
i) Problem
ii) Solution
III. Conclusion
Present challenge/ quotation/ summary/ illustration/ round-out-thought
Classical organizational pattern
I. Exordium
II. Narratio
III. Confirmatio
IV. Refutatio
V. Peroratio
Method of residues (disjunctive syllogism)
Monroe motivated sequence
(Ryan “Classical Communication for the Contemporary Communicator”による)
Logos
Ethos
Pathos
Inventio
Elocutio
Memoria
Actio
Dispositio
(Ryan “Classical Communication for the Contemporary Communicator”による)
Zinsser, William “Writing to Learn”
Strunk and White “The Elements of Style”
Orwell “Politics and the English Language”
Lippmann “The Indispensable Opposition”
Fish, Stanely. “Rhetoric”
Lanham “Revising Prose”
Davis and Hersh “Rhetoric and Mathematics”
Smout, Kary. “Writing; or Harnessing the Power of English”
Corbett “The Elements of Reasoning”
Ryan “Classical Communication for the Contemporary Communicator”
Fulehr-Lobban, Carolyn. “How Anthropology Should Respond to an Ethical Crisis,” The Chronicle Review
Alberts, Bruce. “A Statement from Bruce Alberts President of the National Academy of Sciences,” National Academy of Sciences Web Site
Tierney, Patrick. “Response to Dr. Bruce Alberts, President National Academy of Sciences”
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