英検一級合格者がどのセクションで得点を失い、どこで稼いでいるのかを見てみましょう。判りやすいようにセクションの正答率が全体の正答率よりも高いものは
赤、低いものは青で塗ってあります(少数第3位は四捨五入)。データは問題形式が現在の形になった97年度以降のものを載せています(以下の表を製作するにあたり、「English VS Ryo」のRyo様と「てこぎのボートで世界一周」の藤野様とにご協力していただきました。どうもありがとうございました!)。注):以下の内容は、2003年度試験までの問題構成に沿ったものです。2004年度第1回試験より、1級1次試験の問題構成が改定されましたので、現行の試験とは一部対応しない部分がある可能性があります。英検1級の改定後の問題構成に関しては、出題形式の改定のお知らせ(英検公式サイト)をご覧下さい。
註)藤野様からてこぎのボートで世界一周のホームページは閉鎖されたとのメールを頂きました。残念です!!。
97年第1回
分野 |
合格者の得点/配点 |
合格者の正答率 |
語い・熟語・文法力 |
17/30 |
57% |
読解力 |
39/50 |
78% |
作文力 |
7 /10 |
70% |
聴解力 |
21/32 |
66% |
全体の合計 |
84/122 |
69% |
97年第2回
分野 |
合格者の得点/配点 |
合格者の正答率 |
語い・熟語・文法力 |
20/30 |
67% |
読解力 |
36/50 |
72% |
作文力 |
7 /10 |
70% |
聴解力 |
21/32 |
66% |
合計 |
84/122 |
69% |
98年第1回
分野 |
合格者の得点/配点 |
合格者の正答率 |
語い・熟語・文法力 |
20/30 |
67% |
読解力 |
39/50 |
78% |
作文力 |
7 /10 |
70% |
聴解力 |
23/32 |
72% |
合計 |
89/122 |
73% |
98年第2回
分野 |
合格者の得点/配点 |
合格者の正答率 |
語い・熟語・文法力 |
19/30 |
63% |
読解力 |
41/50 |
82% |
作文力 |
7 /10 |
70% |
聴解力 |
22/32 |
69% |
合計 |
89/122 |
73% |
99年第1回
分野 |
合格者の得点/配点 |
合格者の正答率 |
語い・熟語・文法力 |
20/30 |
67% |
読解力 |
40/50 |
80% |
作文力 |
8 /10 |
80% |
聴解力 |
23/32 |
72% |
合計 |
91/122 |
75% |
99年第2回
分野 |
合格者の得点/配点 |
合格者の正答率 |
語い・熟語・文法力 |
21/30 |
70% |
読解力 |
43/50 |
86% |
作文力 |
8 /10 |
80% |
聴解力 |
24/32 |
75% |
合計 |
96/122 |
79% |
97年〜99年通算
分野 |
合格者の得点/配点 |
合格者の正答率 |
語い・熟語・文法力 |
117/180 |
65% |
読解力 |
238/300 |
79% |
作文力 |
44/60 |
73% |
聴解力 |
134/192 |
70% |
合計 |
533/732 |
73% |
上の表を見てみると、語彙・熟語・文法と聴解のセクションでは得点を落とし、読解・作文のセクションで得点を稼ぐのが典型的なパターンのようですね。しかし、作文セクションは122点中の10点しか占めていないため、ここで高得点を取ったとしてもたいしたたしにはなりません。実質的には
122点中の50点分も占める読解セクションで稼いでいる、ということが出来るでしょう。逆に語彙・熟語・文法のセクションでの取りこぼしが目立ちます。ここは正答率が7割に達したのは99年度第2回の一度だけで、通算でも約65%の正答率しかありません。このことから、
英検一級で出題される10,000〜15,000語レベルの語彙が難しいからといって英検一級挑戦をあきらめるべきではない、ということが言えますね。合格者だってそれほどの語彙を完全に習得している人はごく一部なのです。英検一級一次試験対策に戻る インデックスに戻る