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身近な単語を語源で理解!

前ページに続き、もっと多くの例を見てゆきましょう!

Susという接頭語が何回も出てきましたが、susという接頭語は「下に」という意味を持つsubと同語源です。Subwayというと「地下道」とか「地下鉄」のことですが、

subway = 「sub(下に)」+「way(道)」= 「下を通っている道」⇒「地下道、地下鉄」

という風に分解ができます。「下を通っている道」だから、「地下道、地下鉄」というのは覚えやすいですね。

ところで、同じ意味の接頭語が、なぜ場面によってsubになったり、susになったりするのでしょうか? 答えは、「発音のしやすさ」という単純な理由によるものです。例えば、subとsusが同じ意味だとしても、suspendの代わりにsubpendという単語があったらどうでしょうか? Subpendという単語ではbとpが連続していますが、bもpも発音する際には上唇と下唇を弾かなくてはいけないため、非常に発音がしづらいのではないでしょうか? (試しに発音してみると、言いにくさはよくお判りいただけるかと思います。)

Subpend、subpenseではあまりに発音がしづらいので、英語には、「subの後にpで始まる語根が来たら、subはsusで置き換えましょう」というルールがあるようです。このように考えてみると、subやsusの使い分けにも合理的な理由があることが判り、とても興味深いですね。

 Pendがつくお馴染みの動詞を、もう1つだけ見てみましょう。Dependという動詞を皆さんはご存知でしょうか? Dependとは、何かに「頼っている」とか、「依存している」という意味の動詞です。Dependのdeも、実はsusと同じく、「下に」という意味を持つ接頭語です。

depend = 「下にde」+「つるすpend」⇒「何かの下にぶらさがる」⇒「頼る、依存する」

という意味になりました。

Dependの派生語としては、形容詞形のdependent(依存している)と名詞形のdependence(依存)が重要語です。

Dependentという形容詞の反対語は、independent(独立している)になります。Independentのinは、「否定」の意味を表す接頭語です。Formal(格式ばった)の反対語がinformal(インフォーマルな、格式ばらない)であり、effective(効果的な)の反対語がineffective (効果のない、無駄な)であることから、「in=否定」と暗記できるでしょう。

independent = 「in (否定)」+「depend (依存している)」⇒「依存していない」⇒「独立している」

という意味になるわけです。
 Independentにenceという接尾語を付けると、independence(独立)という名詞形を作ることができます。昔、「インディペンデンス・デイ」という映画がありましたが、あれを英語で書くとthe Independence Dayとなります。The Independence Dayとは、「独立」+「日」ということで、アメリカの「独立記念日」のことです。

これまでのところを、また表にまとめてみます。

単語 語源に分解! 意味
subway sub(下の) + way(道) 地面の下にある道⇒地下道、地下鉄
depend de(下の)+pend(つるす) 何かの下につるされている⇒何かにぶら下がっている⇒頼る、依存する
dependent depend (依存している)+ ent(〜という性質の) 依存する性質がある⇒依存している
dependence depend (依存している)+ ence(〜という状態) 依存している状態⇒依存
independent in (否定)+depend (依存している) 依存していない⇒独立している
independence in (否定)+dependence (依存) 依存していない状態⇒独立
informal in(否定)+formal(格式ばった) 格式ばっていない⇒インフォーマルな、格式ばらない
ineffective in(否定)+effective(効果的な) 効果的ではない⇒効果のない、無駄な

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